私は愛するあの人の為に仮と言えども死ぬことを選んだ。
恐怖がなかった訳じゃない。
むしろ、怖かった。
生き返らないかもしれないと思うと薬を持つ手が震えた。
その時、ふと思ったの。
恐怖を感じると言うことはこの愛を信じていない証拠なのではと。
これは、彼を愛する気持ちが本物であるとこの身をもって知るための試練なのだと。
気がつけば震えは治まって、私は一息に薬を煽った。
薄れゆく意識の中で思わず笑みがこぼれた。
ロミオが私にキスをする幸福な未来を想像してしまったから。
ジュリエットの夢 6/7
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最終更新日 2012/03/19